【独自・無料公開】「言いたくても言えない」鬱憤が流れ弾に…北海道日本ハムファイターズ「ヒーローインタビュー」を奪われた道内テレビ局の〝怨嗟〟と元ファイターズガール(滝谷美夢)の〝不運と幸運〟
廣岡俊光アナウンサーがXにポストした内容(現在は削除)
3月31日に本拠地開幕戦を迎えたファイターズは、期待の若手がノーヒットノーラン達成、主力にも長打が飛び出して快勝。だがその後のヒーローインタビューと聞き手を担当したタレントをめぐり、中継を担当した道内テレビ局のアナウンサーがXに投稿した内容が物議を醸し、のちに削除、謝罪する事態となった。何が原因だったのか。
「ファイターズ、ホーム戦のヒーローインタビューはことしは中継局のアナウンサーではなく、すべて滝谷美夢さんが担当します。この件に関しては、長くこの空間を一緒に作ってきた立場として、球団に言いたいことは正直すごくあります。めちゃくちゃあります」
細野晴希投手のノーヒッターに加え、清宮幸太郎・レイエスの主力2選手が2度のアベック弾と、本拠地初戦をド派手な勝利で飾ったファイターズ。勝利後は、その試合で活躍した選手が球団の指名でヒーローインタビューを受ける。
インタビューの聞き手は昨シーズンまで、その試合の中継を担当するテレビ局のアナウンサーが行ってきた。だが今シーズンは冒頭の通り、元ファイターズガールでタレントの滝谷美夢さんが務めた。このポストをしたのは、開幕戦を中継したUHBの廣岡俊光アナウンサーだ(現在は削除)。
「スポーツ実況にかかわるアナにとって、ヒーローインタビューの聞き手は花形の仕事。その試合で起きたことをよく把握し、マウンドや打席に立つ心理までよく観察しないと、ファンの期待する答えは引き出せない。もちろん日頃の選手との人間関係も重要だ」(テレビ局関係者)
廣岡アナも長くスポーツ実況に携わってきたベテラン。まさに「この空間を一緒に作ってきた立場」だ。
このポストは瞬く間に拡散され賛否両論が巻き起こった。いわく「ノーヒットノーランに水を差すな」「滝谷さんに批判を促すようなことはするな」といったものや、UHBの中継時間内に試合が終わらなかったため、ノーヒットノーラン達成の瞬間もこのインタビューも中継できなかったことから「そんなことよりサブチャンネルで放送しないのはなぜか」「中継してから言ってくれ」といった突っ込みも多く見られ、炎上状態となった。
廣岡アナは結局、翌4月1日午前になり「昨日、私が発信した内容について、関係する方への配慮が足りない不適切な文面であったこと。ファンの皆様の幸せな時間に水を差す内容であったこと。SNSで発信するには不適切な内容だったこと。これらについて心よりお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした」とXで謝罪し、該当のポストを削除した。
論点は2つある。1つは削除されたポストに対する返信として多く見られた「何でXに書き、球団に言わないのか」という当たり前の批判である。
本サイト編集部及び本誌財界さっぽろはこれまで、ファイターズという球団についてさまざま取材をしてきたが、とかくマスコミをコントロールしておきたい、そして実際にしている球団だ。
球団ナンバー2の吉村浩常務取締役チーム統轄本部長はスポーツ紙出身。ほかにも〝記者上がり〟が複数所属している。番記者ごとにオンレコとオフレコを巧みに使い分け、気に入らない記事を書いた社に〝ペナルティ〟を課すこともある。
(参考リンク:球団から「二軍と言うな」「選手映像使うな」のお達し?道内テレビ局がニュースで“そんたく”合戦)
UHB「みんテレ」をはじめ、道内テレビ局は夕方帯の情報ワイド番組を〝最激戦区〟としている。安定して尺を埋められ、かつ人気が高いコンテンツがファイターズ情報。各局とも力を入れている。もちろんテレビ中継も争奪戦。ましてUHBはこの日の開幕戦に合わせ、球場運営会社「ファイターズ スポーツ&エンターテイメント(FSE)」前沢賢社長の単独インタビューまで報じる力の入れようだった。
「日頃からファイターズに生殺与奪の権を握られている中で、花形の仕事まで取り上げられたのではたまったものではない。そうした思いが廣岡アナから噴出したのではないか」(マスコミ関係者)
2つ目は、ヒーローインタビューという日頃の積み重ねが重要な場面を、今シーズン丸々、タレントの滝谷さんに任せた判断自体の謎だ。
廣岡アナが謝罪したポストについていたコメントには、聞き手としての滝谷さんに「インタビューは明らかに物足りなかった」「経験も必要だし、センスも必要だし、ファンとしてはもっとドンピシャの突っ込みとか返しとかしてほしい」といった苦言が散見される。元ファイターズガールとはいえ、準備が足りていなかったことは明らかだ(ヒーローインタビューの模様)。
そもそも滝谷さんが起用されたのはどのような理由か。所属事務所のクリエイティブオフィスキューやマスコミ関係者周辺を取材すると、球団サイドの〝一本釣り〟であることがわかった。
「オフィスキューが営業活動でねじ込んだというわけではないようです。ただ、それならそれで聞き手として急きょ決まった話でもないでしょうし、晴れの舞台に備えて球団が滝谷さんをサポートすれば良かった話。何事も経験ではありますが、丸投げでは滝谷さんも困惑するでしょう」(別のマスコミ関係者)
本サイト編集部が聞き手の件を聞いたのは3月下旬のこと。その時点で、今季の中継を行う各局からは、廣岡アナと同様の思い、あるいは〝怨嗟〟に近い声も漏れ出ていたという。
長年、道内テレビ局と親密なオフィスキューが、そうした空気を感じ取れないわけがない。滝谷さん本人にもそれが伝わり、困惑したことは想像に難くない。
「本人も開き直って頑張る、と周囲に伝えているそうです。何事かあれ、彼女に取っては大きな舞台、チャンスをつかんだということ。これをバネに大きく成長してくれることでしょう」(事務所関係者)


