『好きだったあなた 殺すしかなかった私』『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』 酒井雅広 2025年08月14日 09:00 2025年9月号 有料記事 Tweet 眠れぬ夜、ひとつ年下の女のことを考えている。 生きていれば古希を迎えた彼女の名前は、K子。北空知の寒村で生まれ、1歳になるかならないかで、日高管内の漁港がある集落に移り住んだ。のちに彼女は1984年1月10日に起きた失踪児童殺人事件の被告となった。 知人の司法担当記者は「絶対に有罪だ。犯人はあの女以外にいない」と断言していたが、無罪になった。被害者の少年の... (残り2318文字)