『旅路の果て』

 自分が捻くれているからなのだろう。競走馬のハイセイコーが嫌いだった。田中角栄と同じ臭いを感じたからだ。 ハイセイコーは1972年、地方競馬の大井でデビューし、6連勝を飾った。中央競馬に移ってからも無類の強さを発揮し、第1次競馬ブームを牽引した。ほぼ同時期、田中角栄がライバルたちを蹴散らし、「庶民宰相」「今太閤」と呼ばれ、やんやの喝采を浴びていた。不遇を嘆く...

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