【速報】現理事長は“資格なし”…真宗大谷派vs札幌大谷学園のドロ沼法廷闘争で学園側が全面敗訴【無料公開】

©財界さっぽろ

判決後、会見に臨む真宗大谷派住職で札幌大谷学園元理事の松本達也氏(左)と石川誠丈氏

 浄土真宗「真宗大谷派」の住職2人が、宗門の道内組織「北海道教区会」から理事として派遣された「札幌大谷学園」(東区)で、不当な理事会決議により追放されたとして、決議の無効と理事の地位確認を求めた民事訴訟――本誌財界さっぽろ・財さつJPで報じてきたドロ沼闘争の判決公判がきょう7月28日に札幌地方裁判所で開かれ、学園側が全面的に敗訴した。

 争点となったのは、学園現理事長の種市政己氏が「学校法人の憲法」、株式会社における定款と同様の位置付けである学園の「寄附行為」で定められた「施行細則」における理事長の選任要件を満たしているか否かだ。

 種市氏は2022年10月に理事長へ就任。11人入る理事会の多数決を持って選任されたものだが、施行細則における理事長の選任要件には、宗門の設ける「教師資格」を所持する者、あるいは所持していない場合「北海道大谷学園委員会」という別の宗門組織と協議するよう定めている。

 種市氏が教師資格を持っていないことや学園委員会との協議の事実もなかったことから、宗門側は理事長選任が無効であると主張。一方の学園側は、種市氏の就任後に教区の事務所を訪ねて「説明」はしたと反論した。

 訴訟の過程で原告側から追及を受けた種市氏は、今年3月の本人尋問で「理事会で理事の過半数をもって決議すれば主体的に判断できる」などと強弁。さらには「教区とつながっていなければ親鸞聖人の教えを解釈することができないとは考えていない」と宗門を真っ向否定するような主張まで開陳した。

 だがきょうの判決では、学園や種市氏のこうした主張は認められず、理事長とする決議は寄附行為施行細則に反するため無効と判断された。

 そのため、別の争点である、施行細則の廃止と寄附行為の改正による原告の住職2人の理事資格喪失、追放も理事長“無資格”である種市氏のもとで行われたものとして無効となり、原告2人が現在も理事の地位にあることが確認された。

 判決後の会見で原告側弁護士は「裁判所が理事会決議自体を判断して無効と踏み込んだ判決はあまり例がない」と評価。原告の1人は「裁判所の判断で認められたことは率直にうれしく思います。これを機に学園側と(宗門側)との関係を早く正常化したい」と話した。

 ただ、これまで8年あまりにわたり本誌が追及してきた学園側の訴訟時の対応は「たとえ負けてもいいから徹底抗戦する」(現役学園幹部)だ。第1ラウンドがまだ終わったばかりで、控訴審での戦いに移る可能性は高い。

 なお、記者会見ではそもそもの話として「なぜ宗門を離脱したのか」といった質問が記者から飛んでいた。元理事らは個人を特定せず「一部職員に問題があった」等と答えたのだが、本誌では8年あまりにわたる学園の諸問題追及の中で明確に言及してきた。学園のナンバー2としてすべてを「統括」する幹部職員がその根本原因だ。くわしくは以下の本サイト特集から。

【緊急特集】札幌大谷学園 勝者なき闘争の果て

【特集】札幌大谷学園“煩悩だらけ”

 また8月15日発売の本誌財界さっぽろ9月号では、本訴訟についてさらに解説するとともに、水面下で広まる“身売り”とその“状況証拠”についても詳報を予定している。

こちらもおすすめ

関連キーワード