〈札幌ドーム社長人事〉山川社長留任濃厚から一転 JTB北海道・阿部晃士氏就任の裏側
阿部晃士氏
札幌ドームの運営会社社長が交代することになった。後任には大手旅行代理店・JTBの北海道トップの就任が濃厚だ。
3月25日、運営会社の三セク「株式会社札幌ドーム」が取締役会を開催。6月下旬の株主総会をもって山川広行社長の退任が決まった。
山川氏は「新たな発想やアプローチには組織の若返りが必要と判断した」とのコメントを出した。
後任として調整が進んでいるJTB北海道広域代表の阿部晃士氏は、1969年札幌市生まれ。札幌大学卒業後の92年に日本交通公社(現JTB)へ入社。長らく道内勤務の後、オーストラリアの子会社社長を経て、22年4月から現職。法人営業畑を長く歩み、道内経済界や行政サイドと太いパイプを持つ。
市内の有力経済人は「今年1月下旬の段階では、山川社長の続投で決まりと聞いていた」として、阿部氏の就任に驚きを隠せない。
この証言を補強するのが、北海道観光機構の会長人事。今年1月に急逝した前会長・小金澤健司氏の後継として、山川氏の名前が挙がっていた。だがドーム社長を続投するという理由で固辞した、と関係者の間に伝わっていたからだ。
「2月中旬までは山川さんが『来年の任期満了まで社長を続ける』と周囲に語っていた」というドーム関係者の話もある。
急転直下の交代劇となったが、阿部さんをよく知る経済人はこう期待する。
「阿部さんは早くにJTB北海道トップへ就任し、さらに上を目指せた人。それが会社を退職して本気で取り組む覚悟を見せた。生粋の札幌っ子だけに、市民の財産であるドームを立て直したい思いがあるのではないか」と語っている。


