【配信限定・無料公開】北海道バスケ界の生き字引、御年100歳の現役バスケ選手・在間弘さんが引退

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左から桜井良太レバンガ北海道GM、在間弘さん、折茂武彦レバンガ北海道社長

「100歳まで生きられているだけで素晴らしいことなのに、バスケをプレーしているなんて、本当にありえない!僕も54歳になり、シュートが届かなくなるのを実感していますが、いまでも3㍍の高さのゴールにシュートが届く。もう異次元ですよ‼」
 Bリーグ最年長の49歳までプレーしていたバスケ界のレジェンド、レバンガ北海道の折茂武彦社長がこう舌を巻き、尊敬してやまないのが在間弘さんだ。

 在間さんは大正14年(1925年)1月19日、和寒町生まれ。小学6年時に教諭から「バスケットボールをやったら背が大きくなるぞ」と言われたことがきっかけで競技を始めた。戦時中は「外来スポーツ」として扱われ、大会が中止になり、部活動もできない厳しい時代もあった。

 終戦後に札幌師範学校(現北海道教育大学札幌校)を卒業。体育教師として教壇に立ちながらバスケ部の顧問として数多くの選手を育てた。16年間務めた旭川商業高校では、女子バスケ部を3度の全国大会に導いた。
 定年退職後、健康維持のためクラブチーム「札幌ロートルズ」に入団。チーム結成時から在籍している唯一のメンバーとして、いまも週に一度プレーしているという。

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軽やかな足取りでコートイン
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チームメートの好プレーに拍手を送る

 そんな在間さんだが、100歳の誕生日を迎えたことを機に競技者人生に区切りをつける。
長年の功績をたたえて、3月12日に開催されたレバンガ北海道対滋賀レイクス戦の前座で引退試合が行われた。
在間さんは札幌ロートルズ・チームBの一員としてコートに立ち、味方選手がフリースローを得る度にコートイン。29本中9得点を記録した。

 試合後、在間さんは「100歳まで生きてきて、こんな晴れがましい引退試合をやってもらえたのは人生最高の思い出になる」と話した。

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フリースロー29本中、9本成功した
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札幌ロートルズのチームメートと記念撮影

「バスケは背が高い人が有利なスポーツと言われるけれど、東京五輪では女子日本代表が銀メダルを取った。その要因は3ポイントシュート。3ポイントは戦後から採用された。小さい選手でも3ポイントが打てると活躍できるようになりました。河村勇輝選手もNBAでプレーしています。小さくても良い選手になれます」とバスケを頑張る少年少女たちへ金言を授けた。

 そんなレジェンドの引退に花を添えるように、レバンガはクラブ史上最多の116得点で大勝。本誌4月号の「シン鉄人月報」に登場しているライアン・クリーナー選手も29得点で勝利に貢献した。

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豪快なバックダンクを決めるライアン・クリーナー選手
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勝利の立役者としてヒーローインタビューにも登場

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