あの観光名所が登場? 大泉市長も? 映画「名探偵コナン」函館狂想曲(ラプソディー)

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土方啄木浪漫館では土方歳三の愛刀を展示。作中に登場するかも?

 函館が、またもビッグコンテンツをきっかけに盛り上がるかもしれない。昨年夏は人気漫画「ゴールデンカムイ」をテーマにした企画展が大成功。今回は「名探偵コナン」だ。

 人気コンテンツに登場したスポットにファンが足を運ぶ〝聖地巡礼〟。今回、函館に舞い降りたチャンスは小さくない。劇場版「名探偵コナン」最新作の舞台となった。4月12日公開の「100万ドルの五稜星(みちしるべ)」だ。
 ファンには蛇足だろうが、アニメ「名探偵コナン」は1996年に始まり、劇場版は今回が27作目。最新作は興行収入138億円を突破した。
 函館市は12月に通った補正予算で〝コナン〟枠を計上。24年度と合わせて2000万円で特需を狙う。地元商工会議所、函館観光コンベンション協会と協力体制を敷く。
 若手経営者の間でも動きが。「函館・道南の未来を考える若手経営者の会」では、2月の交流会のテーマを函館×コナンコラボに設定した。
 函館には、〝聖地巡礼〟を生かした実績がある。  
 昨年夏、丸井今井函館店ではゴールデンカムイ展を開催。約1カ月半の開催期間に合わせ、主要キャラクターのイラストをあしらったラッピング市電を運行。五稜郭公園の兵糧庫と井戸跡など市内9カ所には、その場所にまつわる名シーンとキャラクターを描いたフォトパネルを設置。道内外から観光客が訪れ、催事の来場者数は2万人を超えた。
 企画に携わった市内のある経営者は「ゴールデンカムイ展自体は他でも開かれていましたが、作中に登場した函館だからこそできることをすべきと主張しました。無作為にパネルを置くだけでは意味がなく、展示を見て帰るだけではもったいないですから」と話す。
 地元の期待は膨らむが、難しさがあるのも事実。映画公開前のネタバレは厳禁。聖地巡礼先の候補はわからない。
「事前に内容が分かっている漫画と違って、映画は封切りまでわかりません。すると、映画の公開に合わせて作中の内容に沿ったものを展開することは難しい。キャンペーンの展開時期が悩みどころですね」と前出の経営者。
 記者も現地入りし、探偵ばりにロケハン先を探ったが「ウチには来ていません」と口をそろえる。
 市幹部は「少しでも情報が漏れることがないよう、市内でも知っている人はごくわずかです」と明かす。
 しかし、推理はできる。最新予告編動画を見ると、刀をふるう土方歳三や、函館山の夜景、五稜郭公園や、倉庫街などが確認できる。これらの登場は確定だ。
 函館の食が登場する可能性もある。函太郎やあじさい、ラッキーピエロなどの地元店が出てくる可能性も。
 あるいは、縁のある著名人をモチーフにしたキャラがさりげなく登場するパターンがないだろうか。ゆかりの有名人と言えば、北島三郎やGLAYなど。ちなみに、編集部内では大泉潤市長をあげる記者がいたが、「取材がきたという話は聞かない」と前出の市幹部。
 あれこれ列挙したが、正直、自信はない。願望を込め、コナンの決めぜりふのもじりでご勘弁を。「真実はどれか一つ」。

 

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