北海道労働金庫が新中期経営計画を策定中

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出村良平理事長

「北海道労働金庫」(出村良平理事長)は、次年度からスタートする中期経営計画を策定中だ。理念に掲げる「共生社会の実現」と「健全経営の維持」をコアバリュー(核となる価値観)として働く人に寄り添った取り組みを進める。

 北海道労働金庫(北海道ろうきん)は、1951年5月の設立。働く人たちが互いを助け合うために資金を出し合って作った非営利を原則とする協同組織の福祉金融機関だ。 
 生活者本位という姿勢や社会的な役割、暮らしに役立つ商品・サービスなど、すべてが働く人の生活の視点から発想されている。
 全道に37店舗(インターネット北海道支店を含む。2021年9月末現在)を展開し、預金残高は1兆781億円(うち個人1兆5億円)、貸出金残高7701億円(うち個人7626億円)。経営の健全性の指標となる自己資本比率は8.65%、総貸出金残高に占めるリスク管理債権比率は0.58%と安定した経営基盤を築いている。
 創立70周年を迎えた21年度は「かわらず、よりそって。」をキャッチコピーに、これまでの取引への感謝や福祉金融機関としての一層の役割発揮に向けた取り組みを実施。
 その一環として「創立70周年記念キャンペーン」の実施(現在は取扱終了)や奨学金問題に対応した「奨学金借換ローン」の金利引下げ、自動車購入資金も合わせて利用できる「奨学金借換+αローン」の取り扱いなどをおこなっている。
 また「北海道のこどもたちに金融リテラシーを」との趣旨で小・中・高生向けの金融教育動画を作成。同金庫の職員が講師を務める出前講座などで使用して学生から好評を得ているほか、ホームページやYoutubeでも公開中だ。
 一方、社会貢献活動では、預金・ローン等の利用1件につき100円、北海道ろうきんATMでの利用1回につき1円を地域で活動する団体へ寄付する「ろうきんつなぐプロジェクト」を実施中。創立70周年を記念し20年度の取り組み分に係る拠出額を2倍とし、総額1183万円を全道72団体へ寄付を行った。
 また、社会的課題に取組むNPOやボランティア団体の活動を応援する「社会貢献助成制度」は開始から20年を経過し、記念誌を発刊した。これまで計864団体に総額1億5071万円の助成を実施している。
 同じ協同組合の仲間である生協と連携した「〝コープ〟×〝北海道ろうきん創立70周年記念〟キャンペーン」は、期間中(22年3月末受付分まで)に対象商品の申込みと専用フォームでの応募により1500円分のちょこっとカードをプレゼントする。
 現在、22年度からスタートする「中期経営計画(2022~2024)」を策定中だ。ろうきん理念に掲げる「共生社会の実現」と「健全経営の維持」をコアバリュー(核となる価値観)として設定し、「共感・安心・希望の環(わ)」をつなぐとともに、働く人の生涯に寄り添い続ける金融機関を目指す。

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北海道のこどもたちの金融リテラシー向上を目的に金融教育動画を作成し配信している

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