篠原 末治氏【ホクレン農業協同組合連合会 代表理事会長】
(しのはら・すえじ)1961年士幌町生まれ。帯広農業高校から北海道中央農業学園を卒業後、実家で就農。09年JA士幌町理事に就任し、同JA常務、専務を経て18年に代表理事組合長。20年5月、JAグループ北海道役員選考会議での推薦を受け、同年6月23日の総会を経てホクレン会長に選任。
道産農畜産物の販売・消費の拡大に全力
「道産農畜産物は、おいしい」――一般消費者からの評価は年々高まっている。21年産も「コメの作況は『良』で食味がとてもいい。小麦の品位も1等中心です」と顔をほころばせる。
しかし、新型コロナによる自粛経済が影を落としている。業務筋を中心に需要が減り、コロナ2年目に入っても回復し切れていない。
マツコデラックスさんを起用した新米増量キャンペーンのCMでコメ消費増を狙い、他の農畜産物についても「全力で販売・消費の拡大に取り組んでいます」と力を込める。
〝魅力ある農業〟に磨きをかけるため、生産現場でのICT活用も推進中だ。
「自動操舵トラクターの導入は着実に増えており、デジタルデータを使った圃場管理システムもあります。机に向かって農作業をする時代がいずれ来るでしょう」と〝新時代〟に思いをはせる。