北開技研工業
資産価値を守る高品質の工法に実績。屋上緑化も提案
1978年に札幌市で創業した。屋上や内部、地下、外壁などの防水工事を担う。特に雪が多い北海道で最適とされるアスファルト防水工法を得意としている。
函館と関東に支店を構えており、函館空港の新ターミナルビルや「札幌市民ホール」、「北洋大通センター」、沖縄県の「新石垣空港」や石川県にある北陸新幹線の車両基地「白山総合車両所」など全国でさまざまな防水工事を手がけた。
施工のみならず耐火、断熱性能を高めた「HT工法」を自社開発して特許取得したことでも知られる。
これら豊富な実績と高い技術力を生かし、マンションの防水工事にも参入している。品質を重視した提案に力を入れており「環境対応型改質アスファルト防水ノンケトル冷熱塀用工法」を推奨している。
「一般的なトーチ工法に比べて価格は約1・5倍ですが、耐用年数が約2・5倍で、長期的に見るとコストパフォーマンスに優れています。資産価値を守り、向上させるためには欠かせない工法です」と中川康専務。
併せて屋上緑化システムの提案にも取り組む。屋上に芝や菜園、庭園などを設置するもので、景観の向上だけではなく、紫外線の防止、省エネ効果、ヒートアイランド現象の抑制、大気浄化などの効果が得られるとして注目されている。
「このコロナ禍で外出を控える傾向が強まったことから、老健施設や幼稚園でも普及が進んでいます。分譲マンションでも後から取り付け工事が可能です。北海道の建物は雪の重さを計算に入れており、耐荷重性がある。屋上がコンクリート下地のマンションならば設置が可能です」と中川専務。
価格もリーズナブルで、樹木を置かず芝生のような低い植生の植物が中心であれば、3㌢ほどの土が入ったプレートを複数組み合わせることで完成する。施工や取り外しも容易だ。
人材教育にも力を入れており、営業や施工を担う社員の質が高いことでも知られる。20代の若手に加え3人のカンボジア人技能実習生が在籍しており、いずれも品行方正で勤勉。顧客からの信頼も厚く、リピーターの増加にも貢献している。
「将来、母国に技術を持ち帰り、故郷の発展に役立ててほしい。社会貢献も当社の務めです」と中川専務。