エフケーハウジング
木材にこだわり、メリットを生かす住宅を供給
建築素材によって家の持つ味わいも大きく変わる。軽量鉄骨やコンクリート、木質系パネルなど多様な素材で家は作られるが、自然素材である「木」から温かみを感じる人は多いのではないだろうか。特に近年は木の家の良さが再注目されている。
札幌圏を中心に全道へ注文住宅を供給する「エフケーハウジング」も木にこだわるホームビルダーだ。〝住宅は売るものではなくつくるもの。目の行き届く範囲でしか施工はしない〟という藤田恵治社長の思いから、年間の施工件数は10棟前後に限定。木の性質を熟知した職人が作る住宅は幅広い世代から好評を得ている。
人気シリーズの「木くばりの家」は〝人に優しく人を癒す家〟をコンセプトに、木材のメリットが最大限に生かされている。木は種類により異なる性質を持つが、同社ではその特性を的確に見極め、それぞれの長所を最大限に生かす箇所に最適の木材を使用する。まさに〝適材適所〟というわけだ。なかでも随処に使用するのが無垢材。藤田社長は「無垢からはテルペン(抽出成分の1つ)が発散されます。集中力アップや睡眠の質の向上に効果があるとされ、森林浴効果と同じ安らぎが期待できます」とそのメリットを語る。
また、カビの発生原因となる結露を抑える家作りも推奨している。「新築住宅でも基礎断熱など高断熱、高気密を謳う住宅の中には性能や施工が不十分で結露を起しカビが発生しているケースが多い。パッシブ換気の場合はカビ菌を含んだ空気を家中に循環させてしまうため、健康被害にも繋がります」と藤田社長は警鐘を鳴らす。
こうした問題を回避するために、同社では通常のグラスウール断熱に加え、外壁断熱として熱伝導率が極めて低い発泡プラスチック系断熱材の「押出法ポリスチレンフォーム」を使用。室内はもちろん、外壁内に発生する結露も防止している。さらにトリプルサッシの採用など、換気に頼らない結露対策を推奨する。
アフターフォローは24時間体制で対応しているが、藤田社長は「後から直すのではなく、前もってきちんと作ることが信条。経年劣化による以外はフォローを必要としない家を提供しています」と品質に絶対の自信を覗かせる。「ドイツでは技能と理論をマスターした職人だけに与えられる『マイスター』という称号があります。そんなマイスターによる家作りという言葉がしっくりくる住宅を心掛けています」と藤田社長。