誠和工業
〝新3K〟を推進。切磋琢磨で成長を加速させる
建設、土木工事一式を主事業とする「誠和工業」。近年は元請け工事も増え、民間工事を主体に業容を拡大している。
中でも足場施工は同社の重要セクション。若いとび職が数多く活躍し、各現場は活気に満ちている。その中で頭角を現しているのが多田憲司さん。27歳にしてさまざまな現場を仕切る若きリーダーだ。「何事もチャレンジさせてもらえる環境で、やりがいを持って働けます。人間関係も良好です」と話す。
同じくとび職で、2019年に入社した前田大地さんは「資材や材料の名前を覚えるのが大変でした。先輩は優しさの中に厳しさもあり、プライベートでも仲良くさせてもらっています。各現場近くで美味しいお店を見つけ、皆で食事をとることも楽しみの1つですね」と話す。
元溶接工で、入社5カ月目の佐藤泰祈さんは「誠和工業が手がけた保育園が家の近所にあり、すごい建物だなと感動したのが入社のきっかけです。まだ覚えることがたくさんありますが、先輩がわかりやすく説明してくれています。体力も徐々についてきました。同世代が多く居心地がいい」と話す。
文入圭輔社長は「一般の方が描くイメージ通り、職人の世界は決して甘くはありません。しかし、昔のように『背中を見て覚えろ』という時代でもありません。当社では、1カ月間は本社で研修を行い、専属の上司をつけて教育を行っていきますので、未経験でもチャレンジしやすいのではないでしょうか」と語る。
4月には入社式を札幌市内のホテルで執り行い、4人の仲間が新たに加入。同社初の採用となる新卒者も社会人としての第一歩を踏み出している。
「とにかく仕事に楽しみを見つけてほしい。目指すべき先輩はたくさんいるはずです。何かと〝競争させない〟世の中ですが、社員は仲間でありライバル。競争は必要だと考えています。なぜなら切磋琢磨することで成長スピードは加速します。ゆったり働く同世代とは数年後に大きな差が生じるでしょう。すべては自分自身のため」と文入社長。
今年4月には中長期計画「2030プラン」を社内に打ち出すとともに、改めて理念や行動指針を共有。個々のベクトルを合わせ、組織力を強化する。
「建設業界の新3K(給与・希望、休日)を推進し、次代の育成に注力したい」と文入社長は意気込む。