なぜこんなに差がついたのか?成功オーナー、失敗オーナーの賃貸経営

 賃貸経営の魅力は「ローリスクミドルリターン」。しかし、巷ではネガティブな情報も氾濫している。そこで、成功オーナーと失敗オーナーの具体的な事例を上げ、成功の秘訣を探ってみた。カギを握るのは、パートナー選びだ。

ローリスクでも戦略を怠るな

 私的年金の代表格であり、不労所得のシンボルでもある賃貸経営。数ある資産運用の中でもローリスクミドルリターンと言われている。
 しかし、いくらローリスクと言っても土地や競合物件などを勘案し、戦略を立てる必要がある。それを怠り、質の悪い不動産会社の言いなりとなって失敗するオーナーは多い。裏を返せばしっかりと戦略を立てることで、賃貸経営を成功に導くことは可能だ。
 そこで、今回は成功オーナーと失敗オーナーの事例をまとめ、その差や違いは何かを分析してみた。
 まずは「立地」だ。賃貸経営は立地が運営の明暗を分けるといっても過言ではなく、事前のマーケティング調査が不可欠。不向きな土地に建てると入居者確保に難航し、たちまち経営難に陥ってしまう。
 場合によっては遊休地を売却し、その資金を元手に土地取得から賃貸経営を始めることも選択肢の1つにしたい。
「間取り」に関しても事前のリサーチは必須だ。表面利回りを追求し、ニーズにそぐわない物件だと入居は当然見込めない。高入居率を維持するためにも、間取りや設備、デザインなどで競合物件と差別化することは絶対条件だ。
「家賃設定」の失敗例もよくあるパターン。「高利回り物件がほしい」というオーナー心理につけ込み、企画会社などが家賃設定をつり上げ、見せかけの利回りで受注しているケースも見受けられる。
「家賃保証」に関してもメリットのみを強調するケースは多い。家賃保証の割合や家賃の見直しが何年ごとに行われるかなど、契約前に注意すべきだろう。中には「家賃は10年間は不変」という契約にも関わらず、経営悪化を理由に減額を求められたケースもある。
「管理」も重要なファクターを占める。「入居者からのクレームを放置」「共用部が汚い」など、質の悪い管理会社は多い。空室についても「家賃を下げろ」の一辺倒で、的確なアドバイスを受けられないケースは多い。この場合はすぐにでも管理会社の変更を検討すべきだ。

成功と失敗の差はパートナーにあり

 成功例に共通するのが、信頼できる確かなパートナーとタッグを組んでいることだ。しかし、パートナーと言っても企業ごとに得意な分野・実績のあるエリアなどは異なる。
 そこで本特集では、道内の賃貸経営市場において高い実績を誇る企業を紹介する。新築物件のデザインや土地選定などの企画力にたけた企業をはじめ、管理・リーシング力に定評のある企業、空室対策を得意とした企業など、彼らとタッグを組むことで、成功オーナーへの第一歩を踏み出してほしい。