素人判断はやめましょう!検索する前に病院へ

 膨大な医療情報に誰もが簡単にアクセスできる今、自己診断で済ませてしまい、重大な病気を進行させてしまうケースが少なくない。治療が手遅れにならないためにも、しっかりと受診したいものだ。次ページからは、さまざまな疾患に対し、豊富な知見を持つ道内の医師、病院を紹介する。

ネット情報で不安増長〝自己診断〟の弊害

 インターネットを通じ、誰でも簡単に病気について調べられる時代になった。しかし、素人が膨大な医療情報の中から正しい情報を見極めることは容易ではない。
 例えば、「腹痛 原因」と検索するだけでも、「ストレス性」「胃潰瘍」「食中毒」などあらゆる可能性が列挙されている。中には、「がん」の可能性を示唆するものなど、不安を煽る記事も散見される。
 こうした記事から「自分は重症だ」と思い込み、病状を調べる行為を繰り返すなど、不安にとらわれている人は少なくない。ストレスから自律神経が乱れ、さらに体調を悪化させてしまうという負のスパイラルに陥いることもあるため注意が必要だ。
 一方、病院にかかりたくない心理から、ネット上で受診しなくても良い理由を探してしまうケースもある。自らの症状から「片頭痛」だと判断して受診せずにいたら、実際は「くも膜下出血」だったというように、誤った自己診断で重大な病気を見落として、治療が手遅れになることも考えられる。
 また、ネット情報に固執して、受診時に異なる病名を診断されたことで医師を信用できなくなる弊害も生まれているという。
 ネットで少し知識を得た素人と医者とでは、圧倒的に知識量が違う。現在の体の状況や心に抱えている不安も含めて、気軽に相談できるかかりつけの医者を見つけることが最も望ましいだろう。
 繰り返しになるが、自己診断で病名や治療法を決めつけるのは非常に危険。ネット検索に費やす時間があるなら、早期に医師の診察を受けて、適切に処置してもらうことが重要だ。
 そこで本誌では、豊富な知識や経験を有する医師や病院を道内各地から厳選して紹介する。受診の参考にしてほしい。