【独自・無料公開】ショック!手稲山で“大規模地滑り”の危機 北海道や札幌市が取材にダンマリの理由は?【10月号記事で詳報】

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地滑りの兆候が現れた道路脇の縁石部分(札幌市手稲区)

 札幌市西部に位置し、スキーやゴルフ、登山でにぎわう市民の山・手稲山で、大規模な地滑りの兆候があることがわかった。地滑りの「警戒区域」付近にはおよそ1万世帯が暮らしている。だが防災対応を行う北海道、危機管理や注意喚起、市民への説明を担う札幌市はともに取材に「ダンマリ」を決め込んでいる。9月13日午前9時公開の財さつJP、14日発売の月刊財界さっぽろ10月号から一部を先行公開する。

 地滑りや土石流などの怖れがある区域については、土砂災害防止法のもと都道府県が道が調査を行い、災害時の避難体制を整える。この場合は道が調査した上で、ハザードマップの作成や住民への周知など具体的な部分は札幌市が行う建て付けだ。

札幌市が作成した土砂災害ハザードマップ(手稲区・一部を加工)。画像右の薄いベージュ部分が手稲山の土砂災害警戒区域に指定されたエリア

 札幌市内には約1000カ所の「警戒区域」が指定されている。今回、大規模な地滑りの怖れがあるとわかったのは、手稲市街中心部のJR手稲駅から山に向かった山麓部分で、警戒区域には指定済み。近隣の道路に兆候が見つかったことから、地滑り防止の工事など大がかりな対策が必要になった。

 記者がこの話を聞いたのは8月上旬のこと。さっそく周辺取材の上で道の担当部局に問い合わせたものの、電話口の担当者は「兆候などの事実はなく、道としては何の対応もしていない」とつれない返事。札幌市も同様の塩対応だった。

 行政関係にくわしい関係者は「いわゆる『機微情報』にあたる。地滑りの規模が大きく、直下に市街地が広がっている。道も市も、関係機関との調整など今後の対応を踏まえた上でないと答えられないのだろう」と推測する。

 実際、区域は手稲中央と稲穂の2つの連合町内会にかかっており、両連合町内会を合わせて約1万世帯が暮らしている。住民生活のみならず、不動産売買などへの影響は必至だ。

 9月13日午前9時公開の当サイト「財さつJP」および14日から全道書店・コンビニエンスストアで発売の月刊財界さっぽろでは、この問題をさらに詳報。地滑りの兆候が現れた地点を特定しているほか、道・市が水面下で進めている対応策の中身などを独占公開する。

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