江別製粉
創業75周年。道産小麦粉の製品力やブランド力を強化
江別市の生産者と連携して「ハルユタカ」などの道産小麦の販路拡大とPR活動を担ってきた。今や全国のリテールベーカリー(店内製造のパン屋)やラーメン店で用いられている。ピザやケーキ職人にもファンが多い。
穀物粉の製造にも参入している。道産コーングリッツ(トウモロコシ粉)は、遺伝子組み換えではないことなどから、大手菓子メーカーからも引き合いがある。
物流体制も再編した。22年11月には江別市工栄町の工業団地内に製品倉庫を建設した。複数あった倉庫機能を集約したもので、面積はサッカーコート1面ほど。25キログラム換算で約14万袋が保管でき、製品を迅速に配送できるという。
23年は創業75周年を迎える。当時のロゴマークをもとに新たなコーポレートアイデンティティも策定した。
安孫子俊之社長は「この40年で道産小麦の認知度は飛躍的に高まり、道外の製粉会社でも取り扱うようになった。今後は製粉技術の改良やラインアップの見直し、さらなるブランド力の強化が課題です。食のトレンドや多様化するニーズに応えていきます」と語った。
また22年に安孫子社長をトップに道内の製粉会社と協同で新会社「ドーフン」を設立。石狩市にも倉庫を設けた。輸入小麦が高騰するなかで道産小麦粉の安定供給に貢献した。