マルハニチロ 北海道支社
道産食材の魅力を伝え、〝おいしさ〟で北海道を元気に
〝世界においしいしあわせを〟をスローガンに掲げる国内水産大手。なかでも水産缶詰は創業以来、高い国内シェアを維持し続ける。グループ従業員は1万3000人を超え、拠点は欧州、北米、アジアなど世界に拡大している。
全道7か所に生産基地を置くなど北海道との縁も深い。
前身企業の一社である日魯漁業の社長を務めた平塚常次郎氏は函館市出身だ。1910年代には、北洋漁業の先駆者としてサケ、マス、タラバガニなどの道産原料を活用した商品を世に送り出した。近年も釧路産イワシの缶詰「釧路のいわし」を全国へ販売。〝おいしいしあわせ〟を全国へ届けている。
21年4月に北海道支社長に就任した村本泰生氏も北海道育ちで、新たな需要の掘り起こしに取りかかった。
「コロナ下では冷凍食品の需要が好調。チャーハンやラーメンなどの主食のほか、8月に発売した冷凍唐揚げの『極旨!ももから揚げ』などの家庭用冷凍惣菜も大人気です」と村本支社長。家庭用冷凍から揚げ市場にも本格参入し、食卓惣菜分野でのさらなる伸長に期待がかかる。
一方、SDGs活動にもグループを挙げて積極的に取り組む。海洋環境と深く関わる同社では、科学者と世界水産大手10社が海洋のサステナビリティを実現するために設立した組織「SeaBOS」へ参画している。
村本支社長は「〝おいしさ〟を通して北海道を元気にしたい。道産食材の魅力を改めて伝えていきます」と決意を新たにする。