北星学園余市高等学校

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20年度から体育祭を一新し、「大運動会」として開催した

集団の中で自信を育み、多様な進路との出会いを創出

 全国で初めて高校中退者の転編入制度を設けた私立高等学校。何度か閉校の危機に直面したが、多くの人々の請願により存続。子どもたちのよりどころとして全国から不登校や非行経験者、発達障がいの生徒などを受け入れている。
 集団の中で良好な人間関係や自信、自立心などを育んでいるが、コロナ禍の学校運営には生徒会も知恵を絞った。特に学校行事を重視し、例年は球技中心に屋内で開催する体育祭を、密を防ぐ屋外での大運動会に一新したほか、沖縄への修学旅行に代わり道内旅行を企画するなど現状を打破する工夫を見せた。 
 6月には校舎をワクチン接種会場として提供。日頃支えてくれる地域住民に資するとともに、同校が感染源となるリスク低減のため、希望する生徒や教職員のワクチンも町に要請、7月中には生徒7割と教職員全員が2回の接種を完了させた。接種後は、全国で教育相談会を実施。学校生活のやり直しを望む子どもや保護者に大好評だった。
 22年は、多様な業種のゲストを招く「進路カフェ」と称した進路相談のほか、プロから学ぶ体験型学習「総合講座」の拡充を目指し、地域住民や企業、NPO法人などとの連携をより一層図っていく。「理想の進路と出会えるよう、多様な機会を設けたい。SDGsの指導にも注力し、世界に影響を与えられる人材の創出も目指す」と平野純生校長。

北星学園余市高等学校
余市郡余市町黒川町19丁目2‐1
TEL:0135・23・2165
http://www.hokusei-y-h.ed.jp/
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平野純生校長
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「進路カフェ」で実際に重機を動かして体験
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総合講座「ぶどうのお仕事」でワインを作る

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