江別製粉

道産小麦粉やトウモロコシ粉の生産と流通拠点を新設

　江別市を拠点に地元・北海道小麦の販路拡大に取り組んできた。地道な普及活動によって東京など首都圏のパンやラーメン店を中心に全国で利用が拡大中だ。
　21年は国産の穀物粉の製造にも注力した。夕張郡栗山町の栗山工業団地内に道産コーングリッツ（トウモロコシ粉）の製造工場を建設。運営は１００％出資の子会社「Ｎ‐ＧＲＩＴＳ」が行う。
「安全で安心な国産素材の魅力を生かし、菓子メーカーなどにも販路を広げる計画です。また、原料となるトウモロコシを輪作によって生産することで小麦の収量アップにもつながる」と安孫子俊之社長。
　また、新会社「北海道ｅ‐プロジェクト」も設立した。道産小麦粉やコーングリッツはもちろん、道内の食材を幅広く取り扱い企画開発からマーケティング、販売プロモーションを行う。東京オフィスも設け、首都圏での事業展開に生かしている。
　一方、道産小麦の安定供給にも取り組んでいる。「横山製粉」「木田製粉」と共同で新会社の「ドーフン」を設立。22年春に石狩市で原料倉庫を稼働する。さらに22年秋には江別市内に自社倉庫が完成。老朽化していた本社倉庫の機能を移し、複数各所に点在した倉庫機能が集約できる。
「これまで以上に、国産小麦を食べられる機会を増やしていきたい」と安孫子社長。