和楊徳信
自然資源を生かした製品を開発。札幌商工会議所からも表彰
「和楊徳信」は、北海道のエゾシカの脂肪から抽出した油を原料とするシャンプーや化粧品の製造・販売ほか、宿泊施設・ホテル用のアメニティー製品や介護施設向けの用品、新型コロナウイルス対策製品、防災グッズなどを取り扱っている。
2021年にはSDGsの達成を全社員の共通課題とすることを宣言。具体的な取り組みを開始した。
エゾシカの活用事業は自然との共生が不可欠で、北海道の森林資源の保全につながる取り組みとして評価されている。21年には北海道経済部産業局が発刊した「北海道化粧品関連産業ガイドブック」で〝北海道の恵み(宝)を世界に発信する〟企業として紹介されたほか、今年度に札幌商工会議所が初めて行った「SDGs経営表彰」では、総合的取り組みの推進企業として「SDGs総合賞」を獲得している。
エゾシカ油を主原料とする製品は、今年3月から新ブランドシリーズ「ARISTON」として、化粧水、シャンプー、石けん、ボディソープ、クリームなど8種類の販売を開始する。
販売に関しては、国内では14年の創業以来、東京ビッグサイトなどでの国際展示会への出品を続けているほか、近年ではイオンレイクタウン越谷(埼玉県)での「北海道フェア」に参加。今後はアマゾン、ヤフーショッピングなどネット販売にも力を入れていくという。
当面、4月に中国・海南省海口市で行われる独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)主催の「第2回中国国際消費品博覧会」へ出展。道内においても札幌商工会議所のある北海道経済センタービル1階の「さっぽろ時計台北のブランドショップ」で、同社の製品が展示・販売される予定だ。
曹雪峰社長は「当社は世界的なアメニティーメーカーである明輝国際ホールディングス(香港証券所上場企業)の日本支社で、国際的な展示会・見本市への参加によって世界マーケットへの商品流通が可能です。今回のSDGs表彰は、国際市場での評価アップにもつながるものと期待しており、北海道経済活性化への貢献拡大として励みとしていきたい」と語っている。