水章工業

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22年11月に移転予定の石山事業所完成イメージ図

地域社会や社員への貢献が第一。SDGsの取り組みを次々に強化

 札幌市水道局の入札工事をメーンに、水道工事や水道維持管理、除排雪業務などを手掛ける「水章工業」は、豊富な人材と各種機械を保有し、作業の速さに定評がある。
 また、365日24時間対応で、災害発生時などの緊急対応も迅速に行える。胆振東部地震では、発生当日から清田区里塚地区の水道管復旧作業を実施。東日本大震災でも被災地に従業員を派遣して復旧作業に尽力した。
 札幌市に根差す企業として、献血活動を皮切りに数々の地域・社会貢献活動を展開しているのも大きな特徴だ。現在は、これらの活動をSDGsへの取り組みとしてさらなる強化を図っている。
「地域の子どもたちに豊かになってほしい」という思いから、2017年から札幌市「さぽーとほっと基金」に毎年100万円、日本赤十字社や国連児童基金(ユニセフ)に10~20万円ほど寄付。これらの取り組みが評価され、同市から「さっぽろまちづくりスマイル企業」に認定されている。
 また、21年5月には本社を置く札幌市清田区と「アダプト・プログラム」の覚書を締結。これは企業や地域団体が行政の支援を受けながら継続的な環境美化活動を行うもので、ゴミ拾いなどを通じて地域に貢献している。
 一方、働きやすい職場環境作りにも力を注ぐ。男性の育児休暇の取得を推進。また、女性向けに工事現場用のトイレカーや更衣室を所有する。 
 22年11月には、石山事業所を同エリアに移転予定だ。4月に着工するこの新事業所は、障がい者活躍の機会創出を見据え、専用トイレやスロープの設置を予定し、多様な人材の確保にも踏み出すほか、太陽光発電や蓄電池などの再生可能エネルギー利用設備を設置。高断熱、高気密構造の設計となっている。社用車のアイドリングストップの徹底に加え、今後は電気自動車の導入も検討。CO2排出量を可視化する「ゼロボード」(本社・東京都港区)とも契約し、段階的にカーボンニュートラルへの取り組みを強化していく方針だ。
 さらに社員の名刺を究極のエコペーパーといわれるバナナペーパー製に切り替えた。「アフリカの森林伐採の防止や雇用創出で貧困解決にも繋がる。気候変動の影響が世界中で問題視されている今、未来の子供たちのためにもSDGsへの取り組みを続けていきたい」と水木社長。

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水木章順社長
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アダプト・プログラムの覚書締結式に参加する女性役員
水章工業
本社/札幌市清田区平岡2条2丁目7‐18
石山事業所/札幌市南区石山1043番地
TEL:本社/011・886・7600 石山事業所/011・522・8991
https://www.suisyokogyo.com/

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