イーリオ・ランド
サステナビリティマネジメントを確立し環境保全事業に注力
「イーリオ・ランド」は〝できることからはじめよう〟をコンセプトに、持続可能な未来を実現する企業となるべく、多様な製品やサービスを提供し続けている。
澤田良治社長は「当社はLED、建設や防災・救護事業など、多岐にわたる事業展開で、環境に特化したソリューションの開発と提案をしています」と話す。
創業当初から取り組んでいるのが「ペットボトルやプラスチック製品の削減」と「環境負荷低減」だ。2010年から計量機器製造大手の寺岡精工(本社・東京都)が開発した純水給水機「ECOA(エコア)」の販売事業を開始。逆浸透膜による高い浄水能力で、純水を生成する製品の北海道地区パートナーとして販路を拡大している。
販売当初には北海道エネルギー(本社・札幌市)と協業し、道内12カ所の給油所で純水とマイボトルを無償で提供する実証実験を行った。2カ月間で清涼飲料のペットボトル(500ミリリットル)3797本分、320キログラムのCO2削減効果が認められ、SDGsに貢献する事業としても注目される。
また、19年には寺岡精工が製造するペットボトル自動回収機「ボトルスカッシュ」の販売もスタート。プレ裁断方式により廃棄ペットボトルを高圧縮して効率的なリサイクルが可能だ。
澤田社長は「使用済みペットボトルを入れると自動で圧縮する小型の回収機です。すでに関東ではコンビニなどに設置されており、道内の普及に尽力し、持続可能な循環型社会の推進に貢献したい」と話す。
一方、中核のLED事業ではLEDの販売、卸しを担っており、顧客は病院や介護施設、ガソリンスタンドなど、道内だけで6000社以上に及ぶ。省電力化によるCO2の削減に寄与している。
SDGsの最大のスローガンは〝誰一人取り残さない〟だ。その中には災害に対する強靱さ(レジリエンス)、減災、防災も含まれる。同社では、19年から防災非常用品がセットになった国内初の救急・備蓄用品収納ボックス「DRB」に加え、AEDなどを備える「EPB」の販売も手掛けている。
「災害時の備えを1つにまとめることで、地域の〝防災ステーション〟としても機能します。万が一の時も命を繋ぎ、誰一人取り残さないという概念を具現化した製品です」と澤田社長。