ほくうん

©財界さっぽろ

主力となる10㌧トラック

茨城、愛知に続き東京に営業所を開設。本州圏に物流網を構築

 道内大手の物流会社「ほくうん」は、1987年の創業以来、多くの企業から高い信頼を獲得。確固たる地位を築いている。
 10トン車を中心に700台を超えるさまざまな車両と400人を超えるドライバーを雇用(2021年12月現在)。独立資本の物流会社としては道内トップクラスの業容だ。
 これら膨大な数の車両と人員に加え、独自の配車システムによって、迅速で確実な配送を実現している。
 顧客は大手の宅配や引っ越し、家具メーカーなどで、 主に北海道と本州間でトラック輸送を実施。巣ごもり需要を背景に通販サイトからの依頼も増えた。
 このほか、札幌市内の食品スーパーなどに向けて生活雑貨や加工食品の輸送も手掛けるほか、重量物や建築資材、農産物の輸送にも対応している
 近年は、関東を中心に東日本で業務を拡大。さらなる効率化のため20年に茨城営業所(茨城県水戸市)、21年には中京営業所(愛知県江南市)と東京営業所(東京都江東区)を開設した。地元のドライバーを中心に雇用して、三大都市間で輸送を実施。これによって21年度の年商は初の100億円を見込んでいる。
 また、道内14社でほくうんグループを形成して自社一貫でサービスを提供。21年3月に設立した「東日本装建」は、重機を保有して建築や土木、解体などを行う建築会社で、自社の駐車場の除排雪なども担いコストカットにつなげている。
 さらに「オフィスメリット」では飲食事業を行う。ススキノ地区で「焼肉 展」を経営するほか、「東日本電装サービス」では21年に閉店した余市町の名店「すし処みどりや」を買い取り、職人などはそのままにメニューや内装などは大幅にリニューアルした。100席を超える大箱店だが、国道228号線沿いにあり、余市の道の駅に近いことから、地域振興はもちろん、北海道新幹線やインバウンド需要を見据えた取り組みとして手掛けている。
 さらなる新規事業も模索中で、現在は農業分野が動き始めている。すでに農業生産法人「北農」が立ちあがっており、本社に近い北海道立札幌東豊高等学校の裏手に1万5000坪を超える土地を取得。農業経験者を採用して22年から、珍しいヒマラヤ原産の赤そばの栽培を行う。畑には製粉所や販売所も設け、オンラインでの全国販売も目指す。

ほくうん
札幌市東区中沼町31番地4
TEL:011・791・7710
http://www.hokuun.com
©財界さっぽろ
東区にある本社
©財界さっぽろ
森高義男社長

こちらもおすすめ