中島測量設計
ジェンダーレスとCO2排出ゼロを掲げ地域の持続可能に貢献
今年で70周年の節目を迎える「中島測量設計」。石狩市を拠点に地域密着で不動産業や測量業などを手掛けている。2月25日にはSDGsへの取り組み方針をまとめ「SDGs宣言」を行った。持続可能な開発目標の実現や達成に向けた具体的な5項目で行動を開始している。
同社の3代目社長である中島量社長が最も注力しているのは「ジェンダーレス社会の推進」だ。同社には多くの女性従業員が活躍しているが、「仕事をする上で男女に能力の差はありません。チャンスは平等です。結果を残し続ける人間をきちんと評価する」と中島社長は力強く話す。その言葉通り、4月からは経理課など従来の2つの部署を統合し、新たな部門を設置。部門長には同社初の女性管理職を抜擢し、就任する予定だ。
また、「カーボンオフセット」では2030年までに会社としてのCO2排出を完全に無くすことを目標としている。「光熱費などの会計データから算出するツールにより、業務で排出するCO2量を把握しており、具体的に脱炭素対策を講じている」と中島社長。例えば、昨年から開始した建売住宅販売事業におけるCO2の排出を抑えている。断熱性能の向上や太陽光などの再生可能エネルギー発電などを装備した低炭素住宅を開発。今年も石狩市内で20棟を販売する予定だ。
また、同社は中古住宅の流通活性化を目的に国土交通省が定めた「特定既存住宅情報提供事業者団体登録制度(安心R住宅制度)」に事業者団体の登録を受けている。この制度は、中古住宅の〝不安〟〝汚い〟といったマイナスイメージを払拭し、安心性の基準を満たして購入できる中古住宅の普及を目指すもの。同社ではリフォームやリノベーションで中古住宅を再生し、新たな価値を見出して流通させることで持続可能な住宅産業の形成の一端を担っている。
「今後は、省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用のほか、適切な森林管理によるCO2等の吸収量をクレジットとして国が認証するオフセット・クレジット(J‐VER)制度の活用も計画しています。次代を担う社員に当社の最先端技術とノウハウを継承し、持続的発展が可能な企業を目指したい」と中島社長。