北７条ごうだ整形外科

佐々木 拓郎総合院長
ささき・たくろう／１９９８年弘前大学医学部卒業。北海道大学医学部整形外科教室、ＮＴＴ東日本札幌病院、名寄市立総合病院、北新病院を経て２０２１年４月より現職。日本整形外科学会認定整形外科専門医。医学博士。

保存療法と再生医療を駆使し、痛みにアプローチ

　患者が抱える痛みや日常生活動作における不安・不調の改善に力を入れている佐々木拓郎総合院長。股関節や膝関節といった下肢疾患をはじめ、整形外科全般を診療している。
　診療は患部を直接触れる「触診」を徹底。疾患の痛み、感じ方といった細かい反応や表情変化を見極めつつ、画像診断も並行することで、診断の精度を高めている。
　治療の主軸は、薬物療法や注射（関節内、腱鞘内、トリガー、神経ブロック）といった保存療法だ。２０２１年６月には、股関節へのヒアルロン酸注射が保険適用になり、同院での症例数も増えている。
　佐々木総合院長は「ヒアルロン酸に鎮痛薬を結合させた注射薬です。成分が関節内で分解されることで、ヒアルロン酸産生促進と炎症物質産生抑制により、疼痛緩和に有効とされている。当院ではＸ線透視や超音波エコーを用いて、関節内に正確に注入できるように努めています」と語る。
　再生医療にも積極的だ。患者の血液から採取した血小板を用いて組織の修復を促す「ＰＲＰ‐ＦＤ治療」に加え、昨年11月からは「ＡＣＰダブルシリンジ」を用いたＰＲＰ治療を開始した。これはＰＲＰ‐ＦＤ治療とは異なり、院内での血小板精製が可能なため、治療は15分ほどで完了する。
　佐々木総合院長は「この治療は筋肉や腱などに注射するもので、肉離れやテニス肘などに有効です。数例ですが損傷神経内投与も行っており、術後の残存神経症状の改善も期待できます」と語る。
　院内設備は、立位・荷重位で撮影可能なＭＲＩを導入。従来のＭＲＩでは症状の発生状態を捉えづらいケースでも、立位で撮影することで原因が判明するケースも多く、正確な診断に欠かせない機器だ。
　一般向けのワクチン接種にも注力。接種対象をかかりつけ以外にも拡大したことで、昨年は１日で２００人以上の接種を行うなど、近隣住民の不安払しょくにも努めた。
「４月で開院１年を迎えます。今後も患者さんの健康維持と増進の役に立ちたい」