すまいる歯科
川端 一裕 院長
かわばた・かずひろ/2003年北海道大学歯学部卒業。米国南カリフォルニア大学歯学部などでの研修、大手歯科グループ院長などを経て、18年に院長就任。
歯周病や矯正治療も推進し、長期視点でインプラントを埋入
「自己診断以上に定期検診をしないリスクのほうが大きい。痛みが出た段階では症状が進んでいます」と川端一裕院長。
口腔内の不調の原因となる歯周病は、サイレントディジーズ(静かなる病気)とも表現されるように、ひどくなるまで病気と自覚されることがない。専門医でさえレントゲンなどの画像がなければ確定診断はできないという。
「気づかない間に歯周病が進行し、抜歯を避けられない状況になってから来院する患者さんが少なくありません。インプラントを埋入したくても骨がなくなってしまっているケースが多い」と注意を促す。
骨を移植してインプラント治療をすることもできるが、治療期間の長期化などのデメリットが出てくる。
先を見据える川端院長はインプラント治療の前に、歯周病・矯正治療をすすめている。
「歯周病を放置したままインプラントを埋入すると、〝持ち〟が悪くなります。また、歯列が悪ければ、ブラッシングが上手にできずに再び歯周病になりかねません」
歯周病治療には、自費の「歯周内科的治療」を用いることも可能。患者それぞれで異なる歯周病菌を特定し、歯周病菌を徹底的に除去。家庭でのケアと2〜3カ月ごとの予防メンテナンスで良好な状態を維持できる。
矯正治療は、金属装置やワイヤーを使用しない「マウスピース矯正」を推進している。周囲に気づかれずに治療ができ、清潔度も高い。軽度な不正歯列であれば10万円台からとコスト面でも魅力的だ。
インプラントは、正確性を追求したデジタル治療が持ち味。マイクロスコープや口腔内スキャナー、ナビシステム「X―GUIDE」などの先端機器を駆使する。
インプラントは自費のため、治療費も異なるが「治療費やネット上のクチコミで判断するのは危険です。歯科医師の略歴をチェックするなどして慎重に主治医を見つけて欲しい」と川端院長は呼びかける。
この春からは北大病院高次口腔医療センターインプラント科責任者の歯科医師が臨床現場の把握、研究の一助にと非常勤で診療を行っている。ここからも同院の治療レベルの高さがうかがい知れる。