月寒すがわら眼科
菅原 敦史 院長
すがわら・あつし/2003年札幌医科大学医学部卒業。札幌東徳洲会病院、札幌医科大学付属病院などを経て19年11月に開院。日本眼科学会認定眼科専門医。医学博士。
豊平区民の目の健康を守る。白内障手術に慢心は無し
視力の低下を「加齢だから」と自己判断するのは危険だ。菅原敦史院長は「加齢黄斑変性症や緑内障の場合、早期に治療しないと取り返しがつかなくなります。自己判断せず受診してください」と訴える。
見えづらさの原因が白内障の患者も数多い。菅原院長は札幌医科大学や道内の基幹病院で多くの手術を執刀。札幌市豊平区に開業した現在も、日帰りの白内障手術を毎週欠かさず行っている。地域住民の目の健康を守りながら、日々執刀技術を磨いている。
「手術前日には、あらゆるリスクを想定してオペをシミュレーションするのがルーティンです。執刀医の慣れや油断が最も大きなリスク」と慢心は無い。
手術は新型装置を用いた「極小切開・超音波水晶体再建術」という術式で行う。所要時間は10分ほどだが「時間よりも安全第一に丁寧に行うことが重要。術中・術後の痛みもほぼありません」と菅原院長は話す。
視力の低下に〝順応〟してしまう患者も多く、中には「床に落ちている髪の毛が見える」と術後のクリアな視界に驚く患者も。大半は「早く手術を受けておけばよかった」と話すそうだ。
もちろん、手術する・しないを決めるのは患者自身。菅原院長も強要は一切しないが「術後のQOLを考慮し、着色非球面レンズや乱視矯正レンズ、多焦点眼内レンズなど10種類以上の眼内レンズを用意し、運転の有無や趣味など患者さんのライフスタイルも加味して選択しています。視力の低下は行動を抑制してしまう。アクティブな生活が健康寿命の延伸にもつながるはず」とメリットを説明する。
加齢黄斑変性症や緑内障の早期発見にも力を入れ、「3次元眼底像撮影装置」を用いて検査を実施。治療の〝遅延〟を防いでいる。
「この2つは失明につながる怖い病気ですが、適切な病状管理で症状を安定させることができます。自覚症状が出る前に発見できるかが重要」
緑内障では点眼薬の使用回数を減らせる「SLTレーザー治療」を取り入れるなど、新しい治療も積極的に採用している。すべては患者のため、地域住民のためだ。