東苗穂病院
グループでチーム力を発揮し、 充実した訪問診療体制を構築
病院や介護施設など63施設を展開する豊生会グループ。「地域に根ざした豊かな医療と福祉の創造」を理念として、医療・介護・福祉を融合したネットワークを構築している。 その中核を担うのが「東苗穂病院」だ。開院は1986年。現在、13の診療科目を標榜して地域密着型医療を展開し、札幌市東区を中心に住民の健康維持と増進に寄与している。
特筆すべきは37床を有する人工透析センターの充実ぶりだ。シャント作成から透析導入、維持管理までを一貫して行うほか、高難度の腹膜透析も実施。患者一人ひとりに適した治療法の提案をしている。
同グループでは「自宅に帰ってからもチーム医療を」という考えのもと、グループ全体で連携し訪問医療を展開している。星野拓磨副院長は「地域の多様な医療・介護機関が連携し、地域そのものが大きな病院のような役割を果たし、支え続けることが本当の意味でのチーム医療だと考えています」と語る。
こうした考えから生まれたのが独自の「あんしん在宅医療ネットワーク」だ。急性期の患者を同院で受け入れた後、訪問リハビリや栄養管理、介護を実施する。「元町総合クリニック」(訪問診療)、「東苗穂訪問看護ステーション」(訪問看護)、「にじいろ歯科クリニック」(訪問歯科)といったグループ内の専門施設がチームを組み、24時間365日体制で在宅医療を提供している。なかでも、訪問栄養指導は年間550件以上で道内最多を誇っており、今後も一層の訪問体制の強化を図る計画だ。
さらに、全体の連携を強固にするために、全施設の代表が集まって意見交換や課題提起、情報共有を行うミーティングも定期的に開催している。
2019年には、「生きることは食べること」をスローガンに、患者の自宅やグループの施設を訪問して、嚥下機能低下の早期発見・早期治療を行う「飲み込みサポートセンター」を院内に開設。こうした取り組みは道内でも珍しく、在宅リハビリ機能も充実させている。
星野拓磨副院長は「今後もグループが一丸となり、院内でも在宅においても職種を超えて連携するチームとして、地域のために医療や介護を提供したい」と語る。
●診療科目
内科、循環器内科、消化器内科、呼吸器内科、腎臓内科(人工透析)、神経内科、心臓血管外科、老年脳神経外科、リハビリテーション科、放射線科、アレルギー科(小児・成人)、総合診療科(院内標榜)、歯科
●診療時間
月・水・金 8:45~12:00 13:30~19:30
火・木 8:45〜12:00 13:30~17:00
土曜 8:45~12:30
●休診日
日曜・祝日